コラム

発酵食品と健康

2021年2月16日

✔︎発酵食品とは?

発酵食品とは"食品を微生物の力で発酵させた食品"のことを指します。

味噌や醤油などの調味料、納豆やテンペなどの食品、烏龍茶やコンブチャなどの飲料が発酵食品に該当し、発酵食品を食べることでさまざまな健康改善効果を期待できます♪

✔︎発酵とは何か?

発酵とは微生物を使って食品中のタンパク質や炭水化物をアミノ酸や糖類に分解することで、食品に新しい栄養素や独特の香りや味や食感を与えます。人によっては苦手意識も・・・・・・。しかし、どのような変化が起こるかは発酵させる微生物(菌)によって様々で、独特の匂いや味を発生させないものも(テンペのように)。代表的な菌としては乳酸菌、納豆菌、麹菌、テンペ菌などがあげられます。

"発酵"と"腐敗"は本質的には一緒です!人間にとって有益か無益(または害)どうかの違いだけなので、発酵食品の発酵がすすみ有害物質を生成するようになれば腐敗食品となります。

✔︎なぜ発酵食品は"体にいい"のか?

発酵食品は体にいいとよく言われますね♪それは、発酵食品を食べると身体に"いい"微生物を入れることになるからです。また発酵食品は発酵前の食品単体よりも発酵作用によりたくさんの栄養が含まれているからでもあるんです。

(ここからは本やネットを駆使して自分なりに分かりやすく纏めた文章です。もし間違えがあったらゴメンナサイ。参照先は一番下に乗せてますので、ん?と思うところがあればご参照下さい!)

・消化と微生物(細菌やカビ類のこと)

食べたものを消化する臓器は口から順番に胃、小腸、大腸とならんでいます。

口内でそこそこの大きさに噛み砕かれた食べものは胃の強烈な酸でドロドロに溶かされ小腸へ送られます。

ドロドロに溶かされた食べものは小腸で胆汁、膵液、酵素、微生物などにより単純糖質、複合糖質、脂肪、タンパク質などに細かく分解され腸壁から体へ吸収されます。

小腸で分解されなかった食べもの(食物繊維など)は大腸で大量の微生物によりさらに分解され体へ吸収されます。このとき微生物の働きでさまざまな身体にとって重要な物質を生成します。

 各臓器に生息(?)している微生物は胃10個/ml、小腸1,000-10,000,000個/ml、大腸10,000,000,000個/ml程度と言われており、大腸での存在数が突出して多いことが分かります。(この数は書籍により1桁程度のバラツキがあります。大腸には特にたくさん存在している程度で捉えて下さい。)つまり、つまり大腸の微生物でしか分解できないものを分解するために微生物は超大事!ということです!!

・大腸での生成物 短鎖脂肪酸

微生物の働きで生成される物質はたくさんあることが分かっているのですが、どのように私達の身体に働きかけているかはまだまだ謎の部分が多いそうです。人体とはとてもとても複雑なしくみでできているんですね。。

その中でも働きが解明されていて、しかも身体にとても重要な物質を1つ紹介します。それは短鎖脂肪酸です♪短鎖脂肪酸は総称で「酪酸、プロピオン酸、酢酸」が代表的な脂肪酸です。アレルギー発生の抑制、大腸ガン発生リスクの低減、細胞のエネルギー源、食欲抑制ホルモンの放出補助などなど人体には欠かせない物質です。

腸内環境を整えるということはこれらの物質を産出するとと言え、健康な身体を維持するためにはとても重要ことがお分かり頂けたでしょうか?

・腸内細菌環境の健全化効果

1、太りにくい体質になる(参考図書※1、2、3、5)

2、食欲が抑制される(参考図書※3 P260)

3、大腸ガンを抑制する(参考図書※3 P260)

4、アレルギーを抑制する(参考図書※4)

5、発達障害を持った子供が生まれるリスクが低減する(※5)

さまざまな健康維持効果や健康改善効果が期待できます。1、2、3、4は医学的にも証明されているようです。5はマウスを使った実験と統計上は効果を確認されていますが、人への実証はされていないようです。

腸内環境の乱れを発端とする体調不良は現代病と表現されることがあります。それは戦後からの食生活の欧米化が引き起こしていると考えられているからです。日本の代表的な発酵食品は醤油、味噌、お漬物、納豆などが挙げられますが、この現代にどの程度の日本人がこれらの食品を食しているでしょうか。腸内細菌環境を整えるには日本食をキチンと食べることが第一歩となります。

✔︎腸内細菌環境の整え方

1、発酵食品を食べる

発酵食品を食べましょう。日本発祥の発酵食品でなくてももちろん大丈夫です。ヨーグルト、乳酸菌飲料、テンペなど。

2、腸内細菌の餌を食べる

腸内細菌の餌とは水溶性食物繊維のことです。こんぶ、わかめ、麦、果物などに多く入っています。

食品で十分量摂ることが難しければフラクトオリゴ糖、イヌリン、難消化性デキストリンなどの食物繊維抽出物を利用するのが良いと思います(コーヒーに入れたり、お味噌汁に入れたり)。

短鎖脂肪酸への分離率の高いイヌリンやフラクトオリゴ糖が特にオススメです。

(イヌリンだとはじめの方ガスが出やすくなりましたが、飲んでいるうちに落ち着いてきました。出続ける(?)ようであればデキストリンを試して見て下さい。)

3、腸内細菌を乱す食べ物を控える

腸内細菌を乱す食べ物とは(過剰な量の)脂肪、(過剰な量の)抗生物質※、保存料を代表とする食品添加物などがあります。これらは腸内の善玉菌、悪玉菌、日和見菌のバランスに影響し悪玉菌を増やしたり、菌そのものが減少したりします。

※かならず医師の判断に従って下さい。

✔︎まとめ

発酵食品は古来より日本人の身体を肉体的にも精神的にも支えてきました。しかしながら、外国由来の食生活が多くの日本人の食生活を変え腸を変え身体を変えてしまいました。

腸内環境を整えるということは自分を整えることと言い換えることができます。緊張するとお腹が痛くなる経験は誰にもありますよね。"考える"のは"脳"なのになぜお腹に反応が?と思いますよね。医学用語に脳腸軸という言葉があります。そうです。腸と脳は密接に繋がっているのです。

"人"を対象とした調査によれば腸内細菌の環境は短期間で変えることができるようです(もちろん悪い方向にも)。「腸内細菌環境の整え方」に書いた内容は少し気をつければいい誰にでもできることばかりです。今日から変えていきましょう。

✔︎参考図書

※1 あなたの体は9割が細菌ー微生物の生態系がくずれ始めたー

※2 マイクロバイオームの世界ーあなたの中と表面と周りにいる何兆もの微生物たちー

※3 土と内臓ー微生物がつくる世界ー

※4 アレルギーの9割は腸で治る!

※5 腸内細菌を増やせば「太らない」「病気にならない」

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